WordPressを運用していて、最も頭を悩ませるのが「プラグインのエラー」です。
「便利なプラグインを入れたはずなのに、サイトが表示されなくなった…」
そんな経験はありませんか?
この記事では、WordPressプラグインが原因で起こる代表的なエラーの種類とその原因、そして解決のためのステップを分かりやすく解説します。
1. 画面が真っ白に!「ホワイトスクリーン(WSOD)」
エラーの筆頭が、画面に何も映らなくなる「ホワイトスクリーン」です。
- 主な原因: PHPの構文エラー(記述ミス)や、メモリ不足。
- 症状: サイトも管理画面も真っ白になり、操作ができなくなる。
- 対策: FTPソフトでエラーの原因と思われるプラグインのフォルダ名を変更し、強制停止させるのが近道です。
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2. プラグイン同士の「衝突・競合」
複数のプラグインが、同じ役割を奪い合ってしまうことで発生します。
- 主な原因: 同じ機能(例:SEO、キャッシュ、画像最適化)を持つプラグインを併用すること。
- 症状: 特定の機能が動かない、レイアウトが崩れる、保存ボタンが効かないなど。
- 対策: 似た機能を持つプラグインは1つに絞りましょう。
3. PHPのバージョン不一致
サーバーのPHPバージョンが、プラグインの推奨環境と合っていない場合に起こります。
- 主な原因: 古いプラグインを使い続けている、またはサーバーのPHPを最新にしすぎた。
- 症状: 「Fatal error: …」といった英語の警告文が表示される。
- 対策: サーバーのPHPバージョンを確認し、推奨されるバージョン(現在は8.0以上が一般的)に調整するか、プラグインを更新します。
4. メモリ制限エラー(Memory Exhausted)
サーバーがプラグインの処理能力に耐えきれなくなった状態です。
- 主な原因: 多機能すぎるプラグインや、重い画像処理。
- 症状:
Allowed memory size of ... bytes exhaustedというエラーが出る。 - 対策:
wp-config.phpを編集してメモリ上限を引き上げるか、サーバーのプランを見直す必要があります。
5. 更新失敗による「メンテナンスモード」の停滞
プラグインの更新中にブラウザを閉じたり、通信が切れたりすると発生します。
- 主な原因: アップデート処理の遮断。
- 症状: 「現在メンテナンス中のため、しばらくの間ご利用いただけません」という表示から進まない。
- 対策: サーバーにある
.maintenanceというファイルを削除すれば、すぐに復旧します。
トラブルを未然に防ぐ!導入前チェックリスト
エラーを未然に防ぐには、プラグインを入れる前の選考が重要です。以下の4点を必ず確認しましょう。
- [ ] 最終更新日は1年以内か?(長期間更新がないものは危険)
- [ ] WordPressの最新バージョンと互換性があるか?
- [ ] 評価とインストール数は十分か?(レビューの不具合報告をチェック)
- [ ] バックアップは取ったか?(UpdraftPlusなどの活用)
エラーの正体を突き止める!お役立ちツール&プラグイン
「何が原因か分からない」時に役立つ、開発者も利用するツールを紹介します。
① Query Monitor(プラグイン)
サイトを表示しながら、どのプラグインがエラーを起こしているか、どの処理に時間がかかっているかを可視化してくれる最強のデバッグプラグインです。
今表示に使われているテンプレートやファイル名を表示してくれて非常に便利です。
WordPressをインストールしたらセットでこのプラグインを入れることをおすすめします。
② WP_DEBUG(デバッグモード)
WordPressの標準機能です。wp-config.phpファイルを編集し、define( 'WP_DEBUG', true ); と書き換えることで、隠れていたエラーメッセージを表示させることができます。
その際、一緒にdefine( 'WP_DEBUG_LOG', true );を書き、wp-contentディレクトリにdebug.logというファイルを作ると、自動でファイルにログを書き込んでくれます。
`define( 'WP_DEBUG', true );
define( 'WP_DEBUG_LOG', true );
※このコードはファイル wp-config.php 内の /* That’s all, stop editing! Happy blogging. */ より 前 に挿入してください。
まとめ:エラーが起きたら焦らず「一つずつ」
プラグインのエラーの多くは、「直前に入れた(更新した)プラグイン」が原因です。
何か起きたら、まずは最近触ったプラグインを疑い、一つずつ停止して動作を確認してみましょう。
「入れる前にチェック」「入れる前にバックアップ」を習慣にして、トラブルに強いサイト運営を目指しましょう。
